このページでは、はりネット主催のセミナー等の
開催報告・レポートなどをお知らせします
H26.11.16(日) 『鍼灸師・あマ指師のための傾聴セミナー』
NPO法人鍼灸地域支援ネット主催
『鍼灸師・あマ指師のための傾聴セミナー』
~対人援助としての鍼灸と傾聴~
日 時: 平成26年11月16日(日)
13:00~受付 13:30~講義開始(17:00頃終了予定)
会 場: ウインクあいち 1209室
名古屋市中村区名駅4丁目4-38
(JR名古屋駅桜通口 徒歩5分)
講 師: 松原貴子先生
参加費: 一般5000円 / 会員・学生4000円
定 員: 30人
内 容: 鍼灸・あマ指という仕事は、1度の治療で患者さんに接する時間が長いため、“誰にも言えない悩みや苦しみ、身心の不調やつらさ”を訴えられる場面が多くあります。そのようなとき、私たちはどのように対応し、どんな言葉に耳を傾けなければならないのでしょうか?
苦しむ人への援助としての鍼灸・あマ指を目指す基礎的な傾聴について学ぶセミナーです。
講師紹介: 松原貴子先生
三重大学医学部付属病院緩和ケアセンター医師(麻酔科医)
NPO法人『対人援助・スピリチュアルケア研究会』講師
大学病院における緩和ケア・ペインクリニックの医師として、日頃より末期がんの患者さんの身体的な痛み、また精神的な苦悩や生きることへの無意味感に向き合い、そのスピリチュアルなケアもされています。また『NPO法人・対人援助スピリチュアルケア研修会」の講師として、特にターミナルケアに関わる医療者を中心に「傾聴」の指導をされています。今回は鍼灸師・あマ指師を対象に、松原先生の知識と経験をもとに「援助者としての傾聴のあり方」について講義と実技指導をしていただきます。
10月12日(日)・13日(月) 日本鍼灸師会全国大会in岐阜
日 時: 10月12日(日)・13日(月)
★シンポジウム②:「被災時の地域医療連携とネットワーク」にてNPO法人鍼灸地域支援ネット理事長(通称“はりネット”)の日比泰広がシンポジストとして発表。
これまでの被災地活動における援助的鍼灸について話します。
★また、5FロビーにNPO法人鍼灸地域支援ネット(通称“はりネット”)のブースを出店いたします。
参加される先生、ぜひとも尋ねて下さい。
2015年3月15日(日)東日本大震災避難者交流会 鍼灸マッサージブースで参加
3月15日(日)西本願寺聞法会館にて、京都府に避難されてきている方の交流会が開催され、私たち“はりネット”も「鍼灸マッサージ体験(癒し)」としてブースをいただきました。
34人の方(子ども含む)に治療をさせていただきました。
このような活動をさせていただくと、いつも私たちの方が元気をいただくように思います。
お忙しいところ、活動に参加して下さった先生、本当にありがとうございました。交流会のスタッフさん、各イベントのスタッフさん、特別出演の“なすび”さん、本当にありがとうございました。
2015年1月31日(土)・2月1日(日) 災害医療コーディネイト研修に参加
2015年1月31日、2月1日の両日、仙台市消防学校にて
特定非営利活動法人 災害医療ACT研究所の主催する、災害医療コーディネート研修に、はりネット理事の日比、嶺、浜野が出席しました。以下、報告です。
災害時の恊働と連携の重要性を知る
―災害医療コーディネート研修を受けて―
鍼灸地域支援ネット 理事 嶺 聡一郎
「災害医療ACT研究所」という団体をご存知でしょうか?
当会結成のきっかけにもなった東日本大震災で、石巻二次医療圏(石巻市、東松島市、女川町)の災害医療を担った「石巻圏合同救護チーム」。それを支えた医師、コメディカル、事務職員の方々が設立したのが「災害医療ACT研究所」です。災害時に一人でも多くの人を救うため、先の震災での実践的経験を基づいた災害医療の研究・研修を行い、大規模災害時の被災地支援までを視野に収めた活動をされています(「災害医療ACT研究所」についてはこちら→リンク許可が得られればHPのURL埋め込み)。
去る1月31日〜2月1日、仙台市消防学校を会場に行われた災害医療ACT研究所主催の「災害医療コーディネート研修」を、理事長の日比先生、理事の浜野先生と共に受講してきました
プログラムの概略を示すと、
・被災地の被害と支援拠点をマッピングにより可視化する。
・被災者受け入れや支援受け入れを中心に避難所運営の図上シミュレーショ
ンを行う。
・避難所の状況、衛生環境、医療需要のアセスメントの実施を模擬体験する。
・災害時の医療資源運用のための方法論を図上演習で学ぶ。
・受講者自身が本部員となってシミュレーションを行い、災害時の医療調整
本部の運営を経験する。
と、多岐に渡るものでした(概略についての文責は嶺によります)。
無論、事前レクチャーと振り返りの全体共有はありますが、経験豊かなスーパーバイザーや講師のもと、少人数のグループが被災地で起きる様々な状況や問題を追体験し、それらを解決していくという極めて実践(実戦?)的な訓練形式で研修は進められます。自らが考えて知識を身に付け、災害時の医療がどのような考え方でコーディネートされるのかを知ることのできる、充実した研修でした。
プログラムと共に、受講者の職域・職能も多岐にわたるものでした。大学病院や赤十字病院、民間病院、自治体や医師会の医師、看護師、MSW、保健師、病院や医師会の事務職員、救急救命士、自衛官、民間企業の危機管理責任者など、幅広い所属の人々が集まり、顏を合わせながら問題解決のため協働するという経験からは、「訓練」ながら、被災地の多様なニーズ(救急搬送依頼から粉ミルクの輸送まで、本当に多様です!)に有効に応えるには、多職種・他職域連携が必要であることを痛感させられました。
また、避難所の状況や救護班の活動に応じた適切な医療コーディネートが被災者の健康を守ることも、この研修を通じて知り得たことです。
鍼灸・あま指師が、例えば各自治体の災害支援派遣のような「公式ルート」で被災地に入ることは、現状では少ないかもしれません。しかし、現地で活動している救護班や様々な職種のプロフェッショナルとどのように協働でき、その中で何を受け持つことができるのかを考え、スキルを上げていくことは、災害時医療に鍼灸や手技を役立てるのに必須となります。
被災した人たちのためになるのであればどのようなことでも、持てる力をすべて集めて行う。東日本大震災を通して得た経験が生きているプログラムのなかで、我々も「持てる力」の一つとなることが、被災地に資することになると感じた研修でした。
2014年10月12日・13日 日本鍼灸師会全国大会in岐阜
2014年10月12日・13日、岐阜市「じゅうろくプラザ」にて、日本鍼灸師会全国大会in岐阜が開催されました。
大会主催者のご厚意により、NPO法人鍼灸地域支援ネットでは、5Fロビーにブースを設営させていただきました。
また、理事長の日比がシンポジウム「被災時の地域医療連携とネットワーク」において、「鍼灸師に出来ること〜援助者としての鍼灸師〜」として発表いたしました。
座長は日本鍼灸師会副会長の大口俊徳先生、宮城県鍼灸師会会長の樋口秀吉先生がされました。
シンポジストとして、福島県鍼灸師会会長の中沢良平先生が「地域包括ケアとIPW・IPE」について、岩手県鍼灸師会理事の藤沼敦子先生が「東日本大震災におけるボランティアの記録」として発表されました。
250人が入れる会場でしたが、他にも様々な催しもあったこともあり、3分の1も入りませんでした。
それぞれの発表が多様な内容であったため、お聴き下さった皆さんにとって絞りにくかったかも知れません。
座長の樋口先生も、とりまとめに苦労されていました。
日鍼会では、被災時のコーディネート能力育成をしていきたいとのこと。
東日本大震災では、鍼灸の健康保険による療養費受給制度について、医師の同意書を免除するなど、被災された方のことを考えての活動をしていただきました。
これからも、災害において、鍼灸師が活躍しなければならないことが多くあるかも知れません。
その際に、迅速な初動と計画的なコーディネートができるようなシステムを構築していただけるよう、期待しています。
セミナー報告:被災時の鍼灸医療を考える
鍼灸支援活動セミナー:被災時の鍼灸医療を考える
日 時: 平成26年4月6日(日)13:30〜16:30
会 場: メルパルク京都
参加者: 20名
セミナー報告
NPO法人鍼灸地域支援ネットとして、記念すべき初めての講演活動を京都にて行った。
「もしも災害において、自分自身が被災者となったとしたら、私たちは鍼灸師としてどのように行動できるのか?」
私たちが被災地でのボランティアを通じて、自分が被災した場合について考えさせられていた。
今回のセミナーは、石巻市にて精神科医院を開業されている宮城秀晃先生をお呼びし、「精神科医が体験した東日本大震災」と題して、石巻市を襲った津波と避難者の状況、自分自身が被災しながらも地域の住民に医療活動をしてこられた経緯についてお話いただいた。
クリニックが浸水被害を受け、医療機器や薬品、カルテも水浸しの中、何日も経って電気が通って初めて被害の状況が確認出来た瞬間、医療難民を出さないためにいち早く医院を再開した様子。支援を受ける立場としてのネットワークと体勢作りについて、宮城先生の体験されたことをお話しいただいた。ここで宮城先生が思いついたのが「東海大セット」。何かあったときに備え、自身が確保してある緊急用の食料や生活物資である。同窓生の多くはこれを持っているはずである。であればこの「東海大セット」を大学の同窓生たちに送ってもらい、それを地域の人たちに配ることができる。その思いつきが、医療に限らない支援の輪を広げることに繋がっていった。
私たちが「鍼灸師として何が出来るか?」と考えた場合、まず鍼灸師としての職能を生かすためにも、ネットワークを利用して支援を受ける窓口になることができるのである。被災した地域の人たちに必用なものを提供することも、支え、支えられる大切なことであると感じられた。
また、宮城先生には被災当初からの活動に加え、現在の石巻市における被災者を取り巻く社会状況など、復興計画の中で取り残される人たちの支援についてもお話しいただいた。
約1時間の講演の後、休憩を挟み、宮城先生のお話しされた内容を踏まえ、私たちがもし被災者となった場合、どのような行動が出来るのかをワークショップ形式で意見を出し合った。
まず、自分と家族の安全を確保して、緊急支援(食料や衛生状態の確保)を行うこと。そして支援を受ける側として、自分のネットワークを利用して支援物資の供給を手伝うこと。また、医療活動に参加して地域の方々の健康維持に努めることが求められるとの意見が多く出た。また、そのように動くためには平常時より緊急物資の確保と、相互に支援できるネットワークを作っておくことが大切であることを認識した。
宮城先生は講演の最後に、同じ医師であったお父様より教わった「“医者”は“居者”でなければならない、医師がそこに居るだけでみんな安心するんだ」という言葉を紹介して下さった。
居るだけでも安心してもらえるように、日頃より地域に根付いた鍼灸師でありたいと、先生の言葉を胸に受け止めた。
2014年4月6日(日) 「鍼灸支援活動セミナー:被災時の鍼灸医療を考える」
日 時: 4月6日(日) 13:30〜16:00 開場13:00〜
会 場: メルパルク京都
京都府京都市下京区東洞院通七条下ル東塩小路町676番13
(京都駅七条口より東へ徒歩1分)
TEL:075-352-7444㈹ FAX:075-352-7390
2013年3月11日の東日本大震災では、多くの鍼灸師が被災地に赴きました。しかし、活動情報も少なく、それそれが支援活動に迷いながら手探りであったことから、鍼灸師の連携と情報共有の在り方についての課題が残りました。
昨年9月に設立した“NPO法人鍼灸地域支援ネット”では、このような反省から、緊急時の情報発信と支援活動コーディネート、災害時に向けた準備などのマニュアル作りに取りかかっています。
今回、自らも被災されながら避難所などで積極的に医療支援を続けられ、また現在は石巻市にて被災者の心のケアと生活問題の解決に向けた団体“からころステーション”の理事で、精神科・内科医の宮城秀晃先生をお迎えし、災害直後からの医療の支援の形や、現在の被災地での状況などについて講演をお願いしています。
参加料は無料です。皆さまには被災地の実際をお聞きいただき、災害時の鍼灸医療の在り方について一緒に考えていただければありがたく存じます。ご参加お待ちしています。
~内 容~
・13:30〜14:00 連絡事項及び問題提起「被災直後からの鍼灸支援:石巻市の場合」
NPO鍼灸地域支援ネット理事長 日比泰広
・14:00〜14:50 講演「被災時の医療と生活支援について」
“からころステーション”理事
宮城秀晃先生(精神科医・内科医:石巻市宮城クリニック院長)
・15:00〜15:45 グループワーク
「今、非常時になった場合、鍼灸師(私)に何が出来るか?」
・15:45〜16:00 検討会 閉講
参加料 : 無料(会場の関係上、事前に予約をお願いします)
定 員 : 60名
<予約・問い合わせ>
電 話 :090-3162-8447 メール:日比泰広まで
主 催 :NPO法人鍼灸地域支援ネット(電話:0748-63-6884“アクシス内”)
〒528-0041 滋賀県甲賀市水口町虫生野1112-2アクシス鍼灸院内